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せんこう花火
2022-05-16
ザノンフィクション
僕と父ちゃんの記憶
若年性アルツハイマー型認知症になってしまった父ちゃん。
息子が生まれて数年でどんどん進行していき、今はまだ家族の事もわかるけれど、母ちゃんが一人で働き下の妹二人の子育てもしながらの介護で、苦渋の決断で介護施設に入所を決めた一家のお話。
僕にとっても介護は生活の一部で、高校に通いながら介護をし、時にはなんで僕だけと思った事もあったけど、それでも大好きな父ちゃんを入所させるのはとても辛い決断だったと。母ちゃんから話を聞いて、しょうがないよね、しょうがないかと三度呟く。その姿を見て、老いも病気も誰のせいでもなく、しょうがない事だらけ。その中で決めていく事はとても難しく大変な事。どっちを選んでも後悔をする、正解なんて見つからないんだろうなと感じました。
父ちゃんを送る車内で、父ちゃんが大好きだった吉田拓郎のCDを聞きながら、昔は一番大きな声で歌ってた父ちゃんはもう歌わない。父ちゃんも歌ってよと声をかけては僕だけが歌ってる。その中でかかっていたのがせんこう花火。
にこにこしながら父ちゃんは施設の方とお散歩にむかった。
お父さんの事は私たちに任せてくださいねと伝えた介護士さん。私達も介護施設の方からの依頼も多く、お話する機会が多々ありますが、入所する本人はもちろん家族の方のフォローが大切だなと痛感します。
常に自分の身に置き換え、様々な方のお話を聞いていけるようにしたいと強く思いました。